査定カフェ

保険会社の新契約引受査定者と保険金等支払査定者にとって役立つ医学・医療・保険医学関係の
サイトを集めてみました。生命保険業界歴30年の経験から査定医牧野がお勧めするサイト集です。
お役にたれてば幸いです。この査定カフェで一息いれてくださいませ。
また、ご意見・ご感想をお寄せください。

査定カフェにご訪問ありがとうございます。
株式会社査定コンサルティングのホームページにも寄稿しています。

2018年10月

疾患概念・原因  

全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus; SLE)は、遺伝的要因を背景にウイルス感染などが誘因となって、抗核抗体などの自己免疫抗体を産生することによって起こる、多臓器障害性の慢性炎症性疾患です。全身性紅斑性狼瘡ともいう。抗核抗体とは、細胞の核内に含まれる多種の抗原物質に対する抗体群の総称です。SLEは膠原病の一つですが、最も著しく多彩な臓器病変を呈します。多種類の自己抗体が血液中に検出され、女性に多く男女比は1:10です。好発年齢は20歳~40歳です。

疫学・症状・経過  
20歳~40歳の特に妊娠可能年齢の女性で、発熱・易疲労感・体重減少などをきたし、多彩な臓器病変を呈します。その症状として次のようなものがあります。
①皮膚・粘膜症状―顔面紅斑(蝶形紅斑:鼻の部分で細く連なっている両頬部の鱗屑性皮膚炎)、円板状皮疹、脱毛、光線過敏、口腔内潰瘍など。紅斑などは日光暴露で憎悪します。皮膚生検では真皮表皮結合部IgG沈着が認められます。
 ②関節症状―多発性関節炎・関節痛などが急性期によくみられますが、骨破壊を伴うことが無いのが特徴です。
③腎症状―ループス腎炎(糸球体腎炎)は約半数の症例で出現します。
④精神・神経症状―痙攣、意識障害、幻覚、妄想、躁鬱状態などが出現します。このような中枢神経症状を呈する場合は重症のケースです。
⑤心・肺症状―漿膜炎(心膜炎、胸膜炎)などがみられます。他に、間質性肺炎、細胞出血、杯高血圧症は予後不良の病態として注意が必要です。
⑥その他症状―四肢末端に起こる血流障害により指先の蒼白などがおこるレイノー(Raynaud)現象、眼底の細動脈閉塞を意味する眼底の綿花状白斑や、(急性期に)リンパ節腫脹などがみられます。続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加

日本における女性の乳がん発生率は、欧米に比べると5分の1と比較的少ないと従来は考えられていました。ところが日本でも乳がんの発生率が年々増加傾向にあり、現在日本の女性が罹患するがんの一位となっています。近年、胃がんと子宮がんが減少傾向にあり、乳がんと大腸がんが増加してきました。

年齢別にみた女性の乳がんの罹患率は30歳代から増加し始め、50歳前後にピークを迎え、その後は次第に減少します。女性では、乳がんにかかる人の数は乳がんで死亡する人の数の3倍以上で、これは女性の乳がんの生存率が比較的高いことを意味しています。つまり乳がん術後の人生も長いということですね。

乳がんにかかる人の数が増加している理由として、日本人の食生活が豊かになり欧米化したからだと言われています。特に、動物性脂肪の多い食品を幼児期から 過剰摂取する結果、中高年から肥満となります。脂肪組織には女性ホルモンを合成する酵素があるため、肥満であることは女性ホルモン量が多いということにな ります。これが閉経後女性の乳がん発症に肥満が関係すると考えられている理由です。

査定医“ドクター牧野”がんの話
牧野安博
セールス手帖社保険FPS研究所
2018-06-22

 

続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加

↑このページのトップヘ