(参考)
特発性器質化肺炎
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肺炎とは、肺実質の急性感染症である。すなわち、ウイルスや細菌など何らかの病原微生物が肺に侵入して、急性炎症を来たした状態である。急性炎症を来たした証拠として、発熱・咳・痰・呼吸困難・胸痛などの臨床症状を呈することが多い。血液検査では、末梢血白血球増加、CRP陽性、赤沈亢進などの検査所見を呈
し、肺に炎症の場がある証拠として胸部X線写真上異常陰影を呈する。
肺炎は罹患率と死亡率ともに高い重篤な疾患である。日本における肺炎による受療率は人口10万人に対して30であり、死亡率は人口10万人に対して70である。平成23年の患者調査では死因順位が第3位となった。90歳以上の男性では死因第1位である。
日本呼吸器学会編「成人市中肺炎診療ガイドライン」では、身体所見と年齢による重症度分類が行われている。下記に示した5つの指標を用いて肺炎の重症度を分類する。
1.年齢が、男性70歳以上、女性75歳以上
2.BUN 21mg/dL以上または脱水あり
3.SpO2 90%以下(PaO2 60Torr以下)
4.意識障害(JCSで評価)
5.血圧(収縮期)90mmHg以下
軽症は、上記の5つの項目のいずれも該当しないもの。
中等症は、上記項目の1つまたは2つを有するもの。
重症は、上記項目の3つを有するもの。
超重症は、上記項目の4つまたは5つを有するもの、ただしショック症状があれば1項目でも超重症とする。
一般に軽症以外は入院治療が考慮される。