査定カフェ

保険会社の新契約引受査定者と保険金等支払査定者にとって役立つ医学・医療・保険医学関係の
サイトを集めてみました。生命保険業界歴30年の経験から査定医牧野がお勧めするサイト集です。
お役にたれてば幸いです。この査定カフェで一息いれてくださいませ。
また、ご意見・ご感想をお寄せください。

査定カフェにご訪問ありがとうございます。
株式会社査定コンサルティングのホームページにも寄稿しています。

2019年10月

人格障害すなわちパーソナリティ障害の精神疾患の診断・統計マニュアル第5版(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, Fifth Edition; DSM-5)による全般的診断基準は次のとおりです。

A. その人の属する文化から期待されるものから著しく偏った、内的体験および行動の持続的様式。この様式は以下の領域の2つ以上の領域に現れる。
 (1)認知(すなわち、自己、他者、および出来事を知覚し解釈する仕方)
 (2)感情性(すなわち、情動反応の範囲、強さ、不安定性、および適切さ)
 (3)対人関係機能
 (4)衝動の制御

B. その持続的様式は柔軟性がなく、個人的および社会的状況の幅広い範囲に広がっている。

C.その持続的様式が、臨床的に意味のある著しい苦痛または、社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。

D.その様式は安定し、長時間続いており、その始まりは少なくとも青年期または成人期早期にまでさかのぼることができる。

E.その持続的様式は、他の精神疾患の表れ、またはその結果ではうまく説明されない。

F. その様式は安定し、物質(例:乱用薬物、医薬品)または他の医学的疾患(例:頭部外傷)の直接的な生理的作用によるものではない。

DSM-5では、人格障害すなわちパーソナリティ障害のタイプについて10種類を挙げています。加齢とともに軽減または消失する傾向があるタイプ(例、反社会性、境界性)もあれば、そうなる可能性の低いタイプ(例、強迫性、統合失調型)もあります。

続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加

がん治療中に脳梗塞を起こすことがあります。これをトルーソー(Trousseau)症候群とよびます。悪性腫瘍に伴う血液凝固亢進が原因です。傍腫瘍性神経症候群の1つと考えられています。脳組織は血液凝固の外因系の引金となるトロンボプラスチンが豊富で、トロンビンの拮抗因子であるトロンボモデュリンが乏しいため播種性血管内凝固症候群の標的臓器となります。脳梗塞の成因の多くは、DICに併発した非細菌性血栓性心内膜炎による心原性脳塞栓症です。固形がんに過剰発現している組織因子は凝固カスケードを活性化するのみならず、癌の成長、血管新生、転移を促進することが知られています。すなわち、がんを原因としたDICとMOFが起きている状態と思います。
このエントリーをはてなブックマークに追加

↑このページのトップヘ