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2020年09月

早期再分極症候群(early repolarization syndrome)とは、12誘導心電図で、Ⅱ,Ⅲ,aVF誘導(下壁誘導)とⅠ,aVL,V4-V6誘導(側壁誘導)のうち、2誘導以上で1mm以上のJ波増高(notchまたはslur波形を伴う)とそれに続くST上昇を認める疾患である。これをJ波症候群(J wave syndrome)ともよぶ。

2008年にHaissaguerreらが初めて疾患の概 要を定義し、英国医学雑誌NEJMに報告した。ただし、V4-V6誘導での早期再分極は良性の心電図変化として以前から知られていた。ブルガダ症候群と同様に、特発性心室細動の1種と考えられている。

 心室細動、多形性心室頻拍による突然死が主な症状である。心室細動直前 にはJ波が増高し、20%が睡眠中に発生する、27%が心室細動を繰り返す、34%において電気生理学検査で心室細動が誘発される。

心室細動の前駆症状と考えられることから、早期再分極症候群(J波症候群)は、ブルガダ症候群と同様に生命保険の引受は困難ですね。

(参考)
Haissaguerre et al. NEJM 358;19, May 8, 2008



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ICD-10に基づく疾患分類は下記のとおりです。今後は、これに基づいてカテゴリーを分類して行こうと考えております。
  1. 感染症 
  2. 新生物 
  3. 血液・造血器 
  4. 内分泌・代謝 
  5. 精神・行動の障害 
  6. 神経系 
  7. 眼科 
  8. 耳鼻咽喉科 
  9. 循環器系 
  10. 呼吸器系 
  11. 消化器系 
  12. 皮膚・皮下組織 
  13. 筋骨格・結合組織 
  14. 腎尿路生殖器系 
  15. 妊娠分娩 
  16. 周産期 
  17. 先天奇形・染色体異常
以前のブログ記事でICD-10の説明をしています。


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血液の細胞はいずれも自己再生能を有する多能性幹細胞(pluripotent stem cells)を起源とし、より分化能を限定された幹細胞、さらに各系統の前駆細胞を経て最終的な個々の成熟細胞(赤血球、白血球、血小板)となります。この過程を造血(hematopoiesis)とよびます。

造血には、多種多様な液性因子が複雑に関与しています。たとえば顆粒球・マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)、マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、エリスロポイエチン、インターロイキンなどがあります。

下記のビデオは、幹細胞の基礎についてまとめてあります。

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