分節性動脈中膜融解症(segmental arterial mediolysis; SAM)とは、炎症性・動脈硬化性の血管異常を伴わない中高齢者が、突然の腹腔内出血で発見される疾患で、何らかの理由により腹部内臓動脈の中膜平滑筋が変性・融解し、中膜に血管解離を生じることで動脈瘤を形成する稀な疾患である。
診断は主に病理診断によって行われるが、腹部内臓動脈瘤の中で以下の4点を認めるものを分節性動脈中膜融解症とする臨床診断基準が提唱されている。
①中高年
②炎症性変化や動脈硬化性病変などの基礎疾患がない
③突然の腹腔内出血で発症
④血管造影で血管の数珠状の不正な拡張と狭小化
罹患部位としては、結腸動脈系、胃動脈系と膵臓アーケードの降べき順に多い。
治療は、外科手術または血管内治療が行われる。膵臓アーケードに関しては血管内治療が好まれる。また、腹腔動脈と上腸間膜動脈は、太く外膜の強度が高い血管であることから、解離に至っても破裂に至らず治癒に至る可能性が高い。孤立性上腸間膜動脈解離や孤立性腹腔動脈解離もSAMの1形態ではないかと考えられている。
診断は主に病理診断によって行われるが、腹部内臓動脈瘤の中で以下の4点を認めるものを分節性動脈中膜融解症とする臨床診断基準が提唱されている。
①中高年
②炎症性変化や動脈硬化性病変などの基礎疾患がない
③突然の腹腔内出血で発症
④血管造影で血管の数珠状の不正な拡張と狭小化
罹患部位としては、結腸動脈系、胃動脈系と膵臓アーケードの降べき順に多い。
治療は、外科手術または血管内治療が行われる。膵臓アーケードに関しては血管内治療が好まれる。また、腹腔動脈と上腸間膜動脈は、太く外膜の強度が高い血管であることから、解離に至っても破裂に至らず治癒に至る可能性が高い。孤立性上腸間膜動脈解離や孤立性腹腔動脈解離もSAMの1形態ではないかと考えられている。