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生物学

血液の細胞はいずれも自己再生能を有する多能性幹細胞(pluripotent stem cells)を起源とし、より分化能を限定された幹細胞、さらに各系統の前駆細胞を経て最終的な個々の成熟細胞(赤血球、白血球、血小板)となります。この過程を造血(hematopoiesis)とよびます。

造血には、多種多様な液性因子が複雑に関与しています。たとえば顆粒球・マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)、マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)、エリスロポイエチン、インターロイキンなどがあります。

下記のビデオは、幹細胞の基礎についてまとめてあります。

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赤血球 (red blood cell; RBC)

血液は命の河である

血液は、体のある場所へ運ばれなければならない種々の物質を輸送する生命の河とよばれています。赤血球は血液の重要な要素で、二酸化炭素と交換するために体の各組織へ酸素を輸送する仕事を行っています。また末梢組織にある二酸化炭素は運ばれて肺で除去されます。


 赤血球は骨の中の赤色骨髄で造られます。赤色骨髄にある幹細胞は、血球芽細胞(hemocytoblast)と呼ばれ、あらゆる血球細胞を産み出します。もし血球芽細胞が前赤芽球(proerythroblast)になると決定づけられると、その後成熟して新しい赤血球となります。血球芽細胞から赤血球の形成は、約2日かかります。生体は毎秒200万個の赤血球を造っています。


 血液は、細胞成分と液体成分から構成され、それぞれを分離することができます。血液のサンプルを遠心分離すると45%の赤血球、1%以下の白血球と血小板、55%の血漿に分けることができます。この血液中に占める血球の体積の割合をヘマトクリット値(hematocrit)とよびます。ヘマトクリット値の基準値は、成人女性で35~45%、成人男性で40~50%とされています。



白血球(white blood cell; WBC)

どのようにして白血球が形成されるか?

われわれの体は、常に新しい血液細胞を合成しています。数十億の白血球、赤血球、血漿板が毎日生産され、正常の老化あるいは病気から死滅した古い細胞と置き換わっています。この新しく血球細胞が造られる過程を、造血(hematopoiesis)といいます。


体の中にある白血球などの血球は、骨の中心にある柔らかい海面状組織である骨髄で造られます。血液細胞は、幹細胞とよばれる一群のマスター細胞から生まれます。幹細胞も骨髄の中に存在します。これらの幹細胞には、分裂し、ありとあらゆる異なった種類の血液細胞を産み出す能力があります。


白血球は、生体の免疫系において重要な役割を担っています。顆粒球は、白血球の特別な細胞群で、感染に対して生体を守るための特別重要な役割を果たしています。好中球は、顆粒球の特別なクラスで、感染症の原因となりうる細菌を追跡し、貪食し、消化することができます。


骨髄で好中球が成熟するまでに約10日間を必要とします。成熟した好中球は、血液中に放出されますが、生存時間はたった3~6時間程度です。成熟好中球の生存時間が短いため、骨髄は体の必要に応じて常に大量の好中球を生産しています。


われわれの体は天然の蛋白質も作ります。最終的に好中球となる細胞の生産を骨髄の幹細胞が開始することを指示するシグナルとなる蛋白質です。この過程における重要な蛋白質の1つが、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)と呼ばれるものです。G-CSF蛋白は、最終的に好中球となる骨髄中の細胞に働き、好中球への分化を開始することを知らせます。


幹細胞が分化して成熟した好中球に分化するまでの全過程には、約10日間が必要で2つの相からなります。第1相では、幹細胞とその子細胞が分裂し成熟します。この過程は約6日間必要です。それから、4~5日かけて、さらに細胞が成熟します。しかしその細胞は、これ以上分裂はしません。最後に、成熟した好中球は血流中に放出されます。そこで、好中球は細菌と戦い、感染症から生体を守ります。




血小板(platelet)
血小板は、巨核球の細胞質から生まれる血球成分の1つで、おもに止血の役割を担っています。血小板は粘着性があり、出血したときに傷ついた血管壁に付着して出血を止める働きをするので、数が減ると出血しやすくなったり、出血が止まらなくなってしまいます。この血小板数が、疾患や機能異常によって増減していないのかを調べるのが血小板数検査です。


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生物学の細胞の復習です。英語でどうぞ。


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